こんにちは、O型建築士です。
震災前にブームだったオール電化の家。最近、昔にオール電化の家を建てたお客さんの家に行く事が多いのですが、どうも気になる事が1つあります。
今回は、オール電化住宅について最近思う事をお伝えしたいと思います。
オール電化住宅とは
オール電化住宅の基本的な仕組みは、深夜の電気料金が安い時間帯にお湯を沸かしてタンクに保存しておき、昼間や夜にお湯を使うときは、タンクに貯めたお湯と水を混ぜて使うという仕組みです。
そのため、電気料金はオール電化専用の電気料金となり、昼間の電気代は高く、深夜の電気代は安いという料金プランになります。東京電力で言えば「電化上手」というプランで、オール電化にすると毎月¥1,000-くらい割引があります。
オール電化住宅は昔からありましたが、オール電化住宅を一気に普及させたのが、エコキュートという設備でした。
今から10年くらい前にエコキュートが普及し始め、現在でもオール電化住宅と言えばエコキュートが使われています。エコキュートが登場する前は、エコキュートではなく電気温水器がオール電化住宅で使われていました。
エコキュートと電気温水器の大きな違いは、エコキュートにはヒートポンプがあるので効率的にお湯を温める事ができ、電気温水器はヒートポンプがありません。そのため電気温水器はかなり電気代が必要になり金食い虫と呼ばれる事もあったのですが、エコキュートでランニングコストが下がったために一気に普及したという訳です。
最近思うオール電化のデメリット
オール電化住宅のデメリットは昔からいろいろ言われていました。
「深夜の電気代は安いけど、昼間に電気を使うとすごく高くなる」とか「エコキュートの夜中の騒音」などがデメリットにあたります。(もちろん、メリットもありますが。)
エコキュートの深夜の騒音なんかは以前にニュースになっていたので、知っている方もいると思います。
それ以外に私が最近思うこと。
それは、お風呂のお湯の臭いです。
エコキュートを設置してから10年近く経つ人の家や、それ以前に電気温水器を導入した人の家のお風呂のお湯を出してみると、わずかに油のような臭いがする事がある事に気付きました。
よくよく考えてみると、私が昔住んでたマンションでも電気温水器を使用していて、お湯に独特の臭いがあった事を思い出しました。
聞けば皆さん、エコキュートのタンクの水を一度空っぽにする水抜きなど、メンテナンスは特に行っていないとの事。
そこでタンクの中がどうなっているかと思って調べてみると・・、
ありました。電気温水器のタンクの写真です。
かなり汚れてますね。
この写真が載っているのはオール電化のライバルであるガス屋さんのホームページなので、多少割り引いて考えたとしても、何かしらの汚れが沈着することは十分考えられますね。
これと同じ事が、ガスでタンクにお湯を貯めるエコウィルや、ガスで発電してお湯も貯めるエネファームなんかも同じで、貯湯式のタンク全般に言える事かもしれません。
貯湯式のタンクは中を開けてメンテナンスができないので、中を開けてみるまではブラックボックス。タンクを取り替えたとしてもタンクの中を見るにはタンクを真っ二つにしないといけないので、そこまでする人はほとんどいないでしょう。
エコキュートの耐用年数は10年から15年と言われていますが、それ以上使える可能性も十分あります。使用開始から20年くらい経ったタンクの中はどうなっているか一度見てみたい物です。
次回は、実際にオール電化を導入しているのはどんなケースが多いのかお伝えします。
では。
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
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建築士が教える今日の問題解決
最近感じるオール電化のデメリットって何?
- お湯の臭いが臭く感じることがある。
- 貯湯式タンクの中は見る事もメンテナンスする事もできないのでブラックボックス。