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木造の家を防音するための3つのグレード

こんにちは、O型建築士です。

オーディオ好きな方や家で楽器の演奏をしている方は、家で音楽を思いっきり楽しんだり、映画を迫力のある音楽で見たり、まわりを気にせずに楽器を演奏したいという人もたくさんいると思います。そして新しい家をつくるなら、奥さん(旦那さん)には言ってはいませんが「防音された部屋をつくりたい」という野望を持っている人もかなりいるのではないでしょうか。

今回は、そんな防音が気になる方の参考になるように、木造の家で防音室をつくる方法を金額と防音レベルに分けながらご紹介したいと思います。

防音室をつくる方法

木造の家で防音する方法は大きく3つのグレードに分けられます。

  • 「防音ユニットを家の中に組込む」
  • 「防音部材を使って部屋をつくる」
  • 「部屋を防音性が上がるもので包む」

以上の3つのグレードです。この3つのグレードはそれぞれ性能は全く違いますし、必要な費用も違います。予算と求める防音性能をニラミながら決めていくことになります。それでは詳しく見て行きましょう。

防音ユニットを家の中に組込む

防音ユニットPhoto:yamaha.com

この防音ユニットを家の中に組込む方法は、1番防音性能が高くて金額も一番高い方法です。この方法は住宅会社が防音室をつくるのではなく、【ヤマハ】など防音に力を入れている会社が販売している防音ユニットを工事の途中で家の中に組込むという流れになり、防音室は防音のプロの会社が設置するというのが基本的な流れです。

この方法は、楽器の種類や用途によって性能や広さを決めることができ、ピアノ教室など防音室をプロ仕様で使う場合に多く使われています。ただ、その分価格も高く3、4百万円〜といったところでしょうか。趣味に使うにはちょっと高い金額なので、プロ仕様の防音室と言えます。

→ヤマハ

防音部材を使って部屋をつくる

防音部材Photo:daiken.jp

この方法は、防音室をつくる際に防音性能が高い部材で部屋をつくり、部屋の防音性能を高める方法です。防音部材は建材メーカーが販売しており、建材メーカーの【ダイケン】あたりが有名です。

グレードもいくつか有り、使用目的によって選ぶ事ができます。金額も防音ユニットを家に組込むよりは安く済み、家で本格的に楽器演奏したいけども、防音ユニットを入れるほどお金はかけたくないという方がよく選ばれます。防音性能は落ちますが、窓も普通に付けられるので部屋としてもつかう事もできます。(最低でも2重サッシにしてください)。楽器を演奏したり、大音量で映画を見るならこのぐらいのグレードは欲しいところです。

注意点としては、ドラムなどの音の振動は防げないのと、完全に音をシャットダウンするのはかなり難しく、防音室の外では生活するのに問題ないレベルの音になるという感じです。あとは、専門の業者がつくるのでは無く住宅会社がつくることになるので、どれだけ性能を高められるかは住宅会社の腕によって左右されます。価格は2百万円〜といったところです。

→DAIKEN

「部屋を防音性が上がるもので包む」

楽器

壁に遮音シートを貼った上で仕上げをしたり、部屋の壁や天井に断熱材を敷き詰めたりして部屋の防音性を高める方法です。予算に応じて部材を使うことができるので、気軽に部屋の防音性能を上げる事ができます。ドアを防音ドアにしたり、窓を2重サッシにしたりとイロイロ付け加えていけばそこそこの防音性能を発揮します。

ただ、音が漏れないレベルまでもっていく事はできないので、本格的に音を出したい場合は中途半端な感じになってしまう恐れが有ります。そのため、少し音が気になるので出来る事はやっておきたいという場合に使う方法といえます。価格は20万円〜といったところです。

まとめ

ピアノ

木造の家で音を完全に防音するのはかなり難しいですが、求める防音性能によってグレードを選びながら防音していけば、ある程度の防音性能は得ることができます。

今まで私が見てきた中では、夫婦二人とも楽器をやるといった場合はグレードの高い防音が採用される事が多く、夫婦どちらかの趣味の場合は予算がなかなか付かずにグレードの低い防音を選ぶという事が多いです。ポケットマネーを出すから防音のグレードを上げるなんて方もたまにいますが・・。

部屋の防音性能を上げるのは結構お金がかかること以外に注意点が1つあります。それは防音室をつくるには、人や会社の腕による所が大きいことです。防音室をつくったはいいけども、コンセントの隙間から空気が漏れてくるなど、ちょっとでも気密性が落ちる所は弱点になってしまうからです。

防音室は、防音に理解がある会社で、防音室の優先順位をよく考えて、さらに予算との兼ね合いをつける。これが防音室づくりでは重要ということですね。

では。

※防音ユニットを家の中に組込む」、「防音部材を使って部屋をつくる」という2つの方法は、それぞれの会社のショールームで性能を体験する事ができるので、防音性能が気になるのなら一度体験されるのをお勧めします。

 

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建築士が教える今日の問題解決

木造の家で防音室をつくりたい時どれくらいの性能が必要?

  • 防音性能は「防音ユニットを家の中に組込む」、「防音部材を使って部屋をつくる」、「部屋を防音性が上がるもので包む」の3つに分けられる。
  • 防音室をつくるなら、防音に理解がある住宅会社の方が性能が高くなる。
  • 防音室の優先順位をよく考えて、予算との兼ね合いをつけるのが防音室づくりでは重要。
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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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