前回、空き家対策特別措置法についてお話しました。
簡単に言うと、空き家をメンテナンスをせずにほったらかしにしてると、行政から指導が入り、最悪のケースでは固定資産税が6倍になるという内容です。
この空き家対策特別措置法。建築業界やこれから家を建てようという人にも大きな影響があります。どのような影響があるか見ていきましょう。
空き家を取り壊す場合
これからは、使われていない空き家を取り壊すケースが都市部を中心に増えてきます。今までは、空き家を持っていても大して維持費や税金がかからなかったので、空き家のまま持っていた人も多くいましたが、これからはそういう訳にいかなくなります。空き家を持っていれば持っているほどお金がかかるので、手放そうと考える人がかなり増えていきます。都市部なら地価が高いので、固定資産税が6倍になる影響はより大きくなるからです。そして、この空き家を持つリスクを強調して、土地を有効活用しようという営業が増えてきます。それは、コインパーキングを開発する会社と不動産会社です。
都市部では、空き家を取り壊して空き地にしても、コインパーキングのニーズは一定以上あるので、タイムズなどの駐車場開発会社から声がかかります。今でも立地がよければ空き家の段階からコインパーキングにしないかという営業がかかりますが、今より営業に力を入れるのは確実です。
一方、コインパーキングにされると困るのが不動産屋です。不動産屋は土地の売買の手数料で利益をあげるので、コインパーキングになる前に土地を抑えて販売をしなければいけません。駐車場開発会社、不動産会社ともに、都市部の土地を探している業者にとっては、空き家は宝の山に見えていることでしょう。
街中で土地を探す人にはチャンス到来
そのため、都市部ではこれまでより土地が出てくる可能性が高まります。特に増えるのはここ2、3年でしょう。実際に税金が上がる「特定空き家」に分類されて、もしくは「特定空き家」になると税金が上がるのが分かって空き家を処分する人が間違いなく増えます。都市部の土地はもともとあまり出てこないので(地域によってはホントにまったく出てこないです。)、都市部で土地を探している人には大きなチャンスです。不動産屋もこのチャンスを逃がさないように動き始めています。「空き家対策特別措置法」によって都市部の土地は次々に生まれ変わっていくのです。
今回はニーズの高い都市部で空き家を壊す場合を上げました。
では、それほどニーズのない郊外の空き家はどうなるのか?
次回、郊外の空き家の未来予想図をみていきましょう。
では。
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
建築士が教える今日の問題解決
空き家対策特別措置法で土地探しは変わる?
- これまで空き家だった土地が売りに出される可能性が高くなる。
- 土地がでてこない地域で土地を探している人には朗報。