はじめまして。
「家を建てる人のための家づくりブログ」を運営しているO型建築士といいます。
あなたは家づくりを始めてどれくらいになりますか?
まだこれから始めるという方もいると思いますし、
もうかなり進んでいるよという方もいらっしゃると思います。
ある程度家づくりを進めると、あなたの家の間取りを作ったりインテリアを一緒に考える人が登場します。
それが建築士です。
そして、その建築士が私の本職です。
実は建築士次第で、
あなたの家づくりが大きく変わるのをご存知でしょうか?
その理由は、設計士というのは工務店の中の立ち位置として、
かなり色んな物が見えてくる位置にいるからなんです。
工務店や住宅会社で行う一般的な家づくりの流れで言うと、
最初は営業マンが担当して、次に設計士、そして最後に現場監督が
あなた家の担当者となります。
営業マンは家を建てる人と契約するのが主な仕事になりますが、
建築士も契約に向けて理想の住まいづくりのお手伝いをしています。
ただ、契約という数字を挙げないといけない営業マンほど契約にこだわることはないので、
本当に家を建てる人にとってプラスなら「やる」。
マイナスとなることなら「やらない」というスタンスを取れるというのが建築士の立場となります。
極端な話、契約を取った途端にほとんど顔を見せない営業マンも中にはいますが、
建築士は契約後もずっと打合せを続けて、家の詳細を決めていきます。
そのため、家を建てる人と長く接することになりますし、
その分、その場しのぎの口先だけで家づくりをする事はしません。
反対に、契約を取るために営業マンが軽く言った事で、
家を建てる人に被害が出たり、苦労したりする姿も見てきました。
(その結果、家づくりで信用できそうな営業マンとそうでない営業マン、
すぐに分かるようになりました・・)
そうならないように、
場合によっては「営業マンを上手くコントロールする」という裏の仕事が建築士にはあるんですね。
さらに、間取りに関しては建築士の腕に掛かっているので、
口先ではなく、実際に形を残す事で結果が求められます。
また、家が着工してからは現場監督がメインとなりますが、
建築士も現場に足を運んだり、打合せをしたりと
お施主さんとずっと身近にいることになります。
そのため、施工のレベルや仕上がりも気になりますし、
工事現場の重要性というのもイヤというほど理解できます。
このように、建築士は家づくりの中枢をになうことになり、
お施主さんの立場に立ちやすく、
家づくりの全体像もすごくよく見えるようになるんですね。
ただ、建築士なら誰でもこのような視点を持っているかとなると、
必ずしもそう言う訳ではありません。
建築士の経験や考え方、腕次第となってくるんですね。
ここで私の簡単な経歴をご紹介しておきます。
私は最初、分譲地のランドプランや間取りをメインでつくる設計事務所に勤務していました。
造成地をどう区画割りするのか、ブランディングはどうするのか、
一般受けする間取りはどう作るのか。
このような事を3年ほど学びました。
(建売住宅、売建住宅、建築条件付き住宅の仕組みや内容などを話する時、この時の経験が活きています)
その後、注文住宅を建てる工務店に転職。
実践を重視する会社だったので、入社後すぐにお客さんを担当させてもらいました。
かなりこだわりのあるお客さんだったので、
注文住宅と分譲住宅の違いというのをとても学ばせてもらいましたし、
注文住宅の楽しさと難しさというのを経験させてもらいました。(ホントに感謝です)
また、こだわりのある方がお客さんが多いこともあり、
毎回新しいことにチャレンジできたのも今に凄く活きています。
その後、お客さんを担当しながら規格住宅の間取りを100プラン、
10日でつくるという、若くて体力があったから何とかなった無茶な体験などを経て、
間取りを作るスピードやロジックというものをかなり鍛えることができました。
(ちなみに、この規格住宅は日本全国の工務店、数百社で使われています)
その後、設計の責任者となり、お客さんにプレゼンする図面、
着工する図面すべてを管轄するように。
ここで私が間取りの善し悪しを判断できなければ、
お客さんが満足いかない家が出来上がってしまいますし、
家のプレゼンを楽しんでもらえるかどうかも全ては私の責任です。
家の配置から光や風の入り方、動線、そしてそれが要望に合っているのかなど、
それが本当に良いのかどうか判断する力を相当身に付けることができました。
さらには社外で工務店向けのセミナー講師をさせてもらうこともあり、
良い工務店と悪い工務店のレベルの違いの大きさを知ると共に、
工務店向けコンサルなど、建築士の枠を超えて活動を行っています。
ありがたいことに、
建築士として必要な経験は早い段階で積ませてもらうことができましたし、
普通に家を設計するだけの建築士であれば経験できないことも身につけることができました。
これは周りの方々によるところが大きかったと、常々思います。
では次に、自分が経験させてもらったことを家づくりをする人に還元するにはどうすればいいのか?
この事を考えた結果、経験を家づくりをする人に還元するという意味を込めて家づくりの情報発信を始めて今に至っています。
「日本に良い家を増やしていく」
これを理念に今後も家づくりに大切な情報を発信していきますね。
最後に、
今は昔と比べて、家づくりの情報というのは溢れるほどあります。
でも、色んな情報が溢れ過ぎていて、
本当に正しい情報だけを集めることが、とても難しい状態になってるのが現状です。
質が良い情報をどれだけ集められるかが、
家づくりの鍵となってくるんですね。
そして、できることなら家を建てる人が家づくりを楽しんでもらえるなら
こんなうれしいことはありません。
家は建てるのが目的ではなく、
家ができてからどれだけ楽しい人生を送れるかが1番重要です。
楽しい充実した日々のために、ぜひ一緒に良い家を作っていきましょう。