家づくり中のみなさま、こんにちは。ed-commons(江戸小紋)小林です。
今日はエコカラットという機能性壁材をご紹介します。
リビングに、トイレに、玄関といった場所のアクセントになるだけでなく、プラスαの効果も見込める壁材なので、ぜひエコカラットの事を知ってみてくださいね。
エコカラットって何?
エコカラットとは、LIXIL社が開発した機能性壁材と言われる建材の一つで、アロフェン(鹿沼土)と瀬戸の焼き物の土を1000度で焼き上げたセラミックスの呼び名です。
なぜエコカラットが機能性壁材といわれているかというと、多孔質といわれる微小の孔(あな)からなる素材で、調湿といって湿気を吸ったり吐き出したりする機能があったり、生活臭といった臭いを吸着させる機能があったり、トルエンやホルムアルデヒドといったシックハウス症候群の有害性物質も吸着させたりと、住まいのお悩みによりそう性質をもった素材なんですね。
エコカラットの機能や特徴
エコカラットには大きな特徴が3つあります。
- 調湿効果
- 脱臭効果
- 有害性物質を吸着させる
という3つです。
それでは、より詳しくエコカラットの特徴をみていきましょう。
調湿効果
エコカラットの最大の特徴ともいえる調湿効果。
湿気を吸ったり吐いたりしながら湿度を一定に40%〜70%に保つことができ、人間が快適な湿度範囲を作ってくれます。
つまり夏の高湿度の時には大気中の湿気を吸い、冬の乾燥した時には貯めておいた湿気をゆるやかに吐き出すというすぐれものという訳ですね。
同じく調湿能力の高い素材として、珪藻土や調湿壁紙といった素材がありますが、エコカラットは珪藻土の約4〜5倍、調湿壁紙の15倍以上の調湿能力を誇ります。
このため、結露の発生を抑えたり、また、カビやダニ、ウィルスの繁殖を抑えるためアレルギー疾患に効くとされています。
湿度80%以上の室内ではカビやダニが繁殖しますので、アトピーや喘息の原因にもなりますので、ご家族にこうしたアレルギー疾患をお持ちの方は検討してみても良いかもしれませんね。
脱臭効果
多孔質のエコカラットは、湿気だけでなく空気中の臭いも孔に取り込み吸着します。
ペット、タバコ、トイレ、生ゴミといった「嫌な臭い」を強力に吸着して臭いを低減してくれるんですね。
となると「エコカラットが吸った臭いはどうなるの?」なんて疑問が湧きますよね。
エコカラット内に取り込んだ臭いは嗅覚では知覚できない程度の超微量で少しずつ吐き出していくので、エコカラット自体に臭いは残らないようになっています。
ただ、空気の換気のない場所ではエコカラットは臭いを吐き出せないので、換気ができる場所での使用をおすすめします
有害性物質を吸着させる
シックハウス症候群というのは、お家を建てる際に使用した材料に含まれているVOC揮発性有機化合物やホルムアルデヒドがもとで、アトピーや喘息、頭痛に悩まされる症状のことです。
これらの有害性物質もエコカラットは強力に吸着します。
換気をすることでエコカラットの有害性物質を除去する能力が高まりますので、室内の風の通り道や換気計画を十分に検討して導入してみてくださいね。
エコカラットのおすすめ施工サイズ
ここまでエコカラットの良い機能を見てきましたが、それでは、いったいエコカラットってどのくらいの範囲で貼ればこういった機能が活かせて効果的なの?という疑問がわきますよね。
それはこちらをご参考に。
部屋畳数=エコカラット壁面㎡数
となります。
たとえば、8畳の部屋ですと、効果的なエコカラット壁面は8㎡ということになります。
標準的な室内の床から天井までは2.4mなので、床から天井までx横幅約3.4mでエコカラットの効果を期待できるというわけですね。
ちなみに、LDKのリビングダイニングエリアにエコカラットを施工する場合は、キッチンの畳数も足した範囲での施工を検討するというように、一体となる空間全体を通して見る必要があります。
エコカラットの注意点
このようにすぐれもののエコカラットですが、以下のような注意点もあります。
- 油性の汚れは染み込んでしまうのでキッチンには向かない
- 極端に湿度の高いエリア(洗面脱衣室)などには向かない
- 常時水がかかったり水がたまるエリア(浴室、屋外)には使用できない
- 水分がかかる恐れがあるエリア(トイレ)などでは、より清掃性を高めた「エコカラットプラス」から選択する
- こまめに換気する
エコカラットを部屋に使う場合は、以上のことを意識しながら効果的にエコカラットを使いたいですね。
まとめ
今回はエコカラットの優れた機能についてご紹介してきました。
エコカラットはこうした機能の他にもデザイン性も高く種類が豊富なので、少し金額がかかっても採用したい方がとても多くいらっしゃいます。
このように、新しいお家で健康に快適に過ごすということで非常に注目されているエコカラットですが、その特性ゆえに場所を選ぶ建材でもあります。
エコカラットを検討される場合は今回の内容を参考にしつつ、より快適なすまい空間をつくりあげてみてくださいね。