老後のためにホームエレベーターや階段昇降機は設置する?メリット・デメリットをご紹介します

家づくり中のみなさま、こんにちは。江戸小紋空間デザイン小林です。

二世帯住宅や、老後の生活を考えたときに一度は検討するのが「建物のバリアフリー化」。

 

段差をなくす間取りにしたり、スロープを設けたり、手すりを追加したりという方から、一歩進んで階段昇降機(ステップリフト)やホームエレベーターを検討されるということもあるかと思います。

ここ近年は、購買層の拡大とともに、階段昇降機やホームエレベーターは以前と比べて低価格化も進んできました。

そこで今回は、ホームエレベーターや階段昇降機についてご紹介していきます。

ホームエレベーターと階段昇降機の特徴

それでは、ホームエレベーターと階段昇降機の特徴について見ていきたいと思います。

 

まずはホームエレベーター。

ここでは家庭用の戸建の2〜3人乗りの電動エレベーターを指します。

箱型のかごとよばれるコンパクトな昇降機に人や荷物を乗せることが可能です。

車椅子利用者と介助者が一緒に乗ることができ、自宅介護のご家族にはとても関心の高いのがホームエレベーターの特徴です。

住宅内にスペースがあれば木造住宅や鉄骨、RC構造でも設置可能なのも良いですね。

新築だけでなく畳1枚サイズの押入れにもおさまるリフォーム対応商品もでてきたことから、リフォームでも需要が出てきています。

最近は扉やエレベーターの内部のデザインも増えてきて、室内のインテリアにあわせたデザインや色を選ぶことも可能です。

 

次に階段昇降機を見てみましょう。

階段昇降機というのは、階段の壁面のガイドレールに設置された昇降機に人(一人)が乗り、電動で階段上を安全に登り降りする機械です。

最近は家だけでなく公共の場での導入も多くなり、大きなターミナル駅のホームに続く階段などに見かけることも多くなりました。

階段昇降機

出典:http://www.shinkosangyo-as.com/stairlift/st3.html

 

階段昇降機は大きく分けると2つのタイプがあり、ひとつは昇降機が椅子になっており利用者が椅子に腰掛けたまま昇降するタイプ(椅子式階段昇降機)と、昇降機上に車椅子や利用者を載せるトレイやテーブルと呼ばれる台のタイプ(車椅子用階段昇降機)があります。

一般住宅でも、踊り場など角度変更のある住宅やらせん階段でも取り付けることができ、椅子のデザインも増えてきて住宅や利用者の様々な状況に対応することができるようになっています。

 

このようなホームエレベーターや階段昇降機ですが、家の中だからといって何でも自由に設置できる訳ではなく、建築基準法によって事前に役所に設置を申請する必要があります。階段昇降機はエレベーターの一部として申請することになり、エレベーターは昇降する最下階の床面から最上階の床面の高さが最大10メートル、最大定員3名以下、積載荷重200キロまで、エレベーター内床面積が1.1㎡以下と定められています。

ホームエレベーターのメリット・デメリット

それではホームエレベーターのメリット・デメリットをみていきましょう。

 

ホームエレベーターのメリット

3階建の住宅でもスムーズに上下階移動ができる

都心部を中心に、3階建ての住宅もかなりあります。

地価が高いので土地はコンパクトな分、高さを生かした建物が特徴ですね。

1階部には玄関やガレージやお風呂スペース、2階にLDKを設置、3階に居室をもたせた狭小住宅の場合、建物内の上下移動も1日のうちに何度か行うことになります。

そうなると移動だけでも昇り降りが多くなりますし、若い頃はいいですが歳を取ってから荷物を持ってあがることも考えれば重労働です。

でも、ホームエレベーターがあれば上下階移動が楽になるので、どの階へも移動しやすくなります。

また、ホームエレベーターを活かして1番日当たりのよい3階にLDKを持ってくることも難しくはなさそうですね。

 

複数人数が同時に利用できる

ホームエレベーターはサイズにもよりますが、最大3人まで同乗が可能です。

車椅子と介助者が乗るスペースが必要なのか、大人2人〜3人が立って乗るスペースで十分なのか、大人2人が横並び乗りできるような畳1枚分程度のスペースでいいのか、暮らし方を考えながらサイズも選択していきたいですね。

 

インテリアにあわせたデザインが選べる

最近のホームインテリアは、扉や内装の色やデザインも豊富に増えてきました。

お家全体のインテリアのイメージからジャストフィットするホームインテリアで、暮らしになじむ使い方ができますね。

ホームエレベーターのドア

出典:https://sumai.panasonic.jp/elevator/home-elevator/product/xlslim/index.html

 

ホームエレベーターのデメリット

間取りに対して占有スペースが大きい

エレベーターは上下移動をしますので、建物内の同じエリア内の上下スペースがエレベーターとして占有することになります。

車椅子が入ることを想定すれば、ある程度のスペースも必要となります。

また、狭小住宅ですと、間取り上、2階はこの位置にきて欲しいが3階は別の位置から乗り降りしたい・・という問題も発生しがちなのです。

また、万一に備えてホームエレベーター+階段設置をするケースも多く、そうなると居室スペースが限られてくるという悩みもあります。

ホームエレベーターを採用する場合、間取りに制約が出る可能性があるんですね。

ホームエレベーター

出典:http://www.mh-he.co.jp/family_product/kyosyo/

 

停電時や災害時に使えない

便利で安全なホームエレベーターですが、停電時では使えなくなってしまいます。

大きな地震が襲ってきた際に建物が歪んだりすることでホームエレベーター内に閉じ込められてしまう可能性もあります。

これはホームエレベーターに限ったことでもないので仕方がない部分ではありますが、災害に弱い側面を持っているんですね。

 

階段昇降機よりも高額

ホームエレベーターと階段昇降機を比べると、ホームエレベーターの設置費用は階段昇降機よりも高額なものになります。

また電気代やメンテナンスなどランニングコストもかかります。

設置をご検討の際は、導入費用だけでなくランニングコストも含めて検討しておきたいですね。

階段昇降機のメリット・デメリット

それでは次に、階段昇降機のメリット・デメリットについてご紹介します。

 

階段昇降機のメリット

操作が簡単なので、利用者も自分で操作することが可能

階段昇降機は操作が簡単で、作動中にずり落ちたりしないようベルトの装着をするだけでOK。

利用者の状態にもよりますが、介助者の力を借りずに自分で操作することが可能です。

 

体の状態にあわせて種類を選ぶことができる

足が不自由なご高齢の利用者にあわせて椅子の高さを低くすることができたり、半身不随で手に力が入らない利用者には操作のしやすいレバー式操作が選択できます。

利用者に合わせたカスタマイズが可能な部分はうれしいですね。

 

外階段にも取り付けることができるので、深基礎の住宅や玄関が2階にある住宅にも対応できる

階段昇降機は屋外用と室内用があり、外にも取り付けることが可能です。

造成地など敷地の中に段差が有る場合など、階段昇降機を取り付ける事ができれば将来に万が一の事があっても安心ですね。

屋外階段昇降機

出典:http://jiyuuseikatsu.net/about.html

 

階段昇降機のデメリット

費用が高い

ホームエレベーターほどではありませんが、階段昇降機もある程度の予算が必要になります。

一般価格として、いす式階段昇降機は直線階段用だと約60万円〜があり、階段の形状によってはかなり金額が上がります。

介護保険を利用して階段昇降機を購入したいという問い合わせもありますが、現状では階段昇降機は介護保険が適用されません。

 

ただ、自治体によっては助成金を設けていますので、助成金をご検討される場合は住居地の福祉課に相談してみるのがおススメです。

また、家づくりの打ち合わせをしている営業さんや設計士さんに聞いてみるのもいいですね。

 

階段の有効幅が狭くなる

階段昇降機を使っていない間はコンパクトに折りたたんでおくことが可能です。

ただ、階段昇降機は折りたたんでおいた状態でも階段壁面から25cm〜40cmは前にせり出してくるので階段が狭くなってしまうのが難点。

 

一般的な住宅の階段幅は75cmです。

間取りによっては70cm以下で設計している住宅もありなかなか階段幅を大きくすることは難しいケースもありますが、階段昇降機を設置する場合や、将来に設置予定の場合は階段幅は90cm以上とることをオススメします。

一般的に階段昇降機をのぞいた階段幅が60cm以上であれば、大人一人が通行可能です。

階段昇降機と階段幅

出典:https://kaidan-syoukouki.com/technology/policy/

 

定期的なメンテナンスが必要

いくら便利な商品でも機械ですから故障や磨耗が進んでいきますし、その結果、性能が低下する可能性もあります。

安全に快適に使うためにも定期的な点検や部品交換が必要になってくるんですね。

またこのようなメンテナンスには費用がかかります。

階段昇降機もホームエレベーターと同じように、購入メーカーのメンテナンス内容や費用について必ず確認しておきたいですね。

まとめ

それでは本日のまとめです。

  • 階段昇降機は、椅子型の椅子式階段昇降機と、昇降機上に車椅子や利用者を載せる車椅子用階段昇降機がある。
  • 階段昇降機は屋外室内のさまざまな階段に取り付けることが可能。
  • 階段昇降機やホームエレベーターはいずれも利用者が自分で操作することができる。
  • どちらにしても場所をとるので、間取り設計段階で十分な検討が必要。
  • 設置には費用がかかり、介護保険は適用しないものの、各自治体で補助金制度などを設けている。

 

階段昇降機やホームエレベーターは、あればとても便利な設備です。

今までは二世帯住宅や高齢者住宅に人気だったのが、一般的な住宅でも需要が伸びてきています。

ただ費用が高額だったり設置場所に十分な検討が必要なため、今すぐの導入はせずとも将来的に設置スペースを用意しておく、などの対応をとる方も結構いらっしゃいます。

将来取り付ける可能性がある場合、特に2階リビングの住宅なんかでは、予め階段昇降機やホームエレベーターに将来対応できるようにしておくのも1つの方法です。

【保存版】2階リビングまとめ

 

便利な階段昇降機やホームエレベーター。

十分な検討をして、将来に渡って快適な住まいづくりに役立ててくださいね。

 

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