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あなたの間取りは大丈夫?日々の暮らしを左右する壁と窓の話

今回のテーマは家の壁と窓について。

家の中は壁と窓、そして建具の連続で構成されていますが、壁と窓のバランスというのは家の見た目でなく住み心地にも影響してきます。

たとえば壁が多すぎると圧迫感を感じやすくなり、反対に壁を少なくしたり窓を大きく配置すると開放感が出てきますが、壁が少な過ぎて生活に不便をきたすなんてことも。

今日はそんな日々の暮らしを左右する壁と窓の関係について見ていきたいと思います。

それではどうぞご覧ください。

壁の無い家ってどうなの?

先日、最近家を建てたという人からこんな話を耳にしました。

「開放的な家にしたかったので、壁はできるだけ少なくして窓も大きな窓をたくさん付けてもらったんですが、実際に住み始めると物を置く場所が無かったり、コンセントが欲しい場所に無くて不便で・・。もう少し壁を作っておけば良かったです(苦笑)」

 

家の写真を見せてもらうと確かに大きな窓が多くて壁も少ない開放的な空間となっていましたが、壁が少ないためにTVを置く位置が窓に少し被ったり、ソファの向きもちょっと微妙な感じになっていました。

家ができてすぐの家具を何もまだ入れてない時は何の不満も無くカッコイイ空間で満足されていたそうですが、実際に生活を始めて不便さを感じるようになったということですが、このような失敗は実は誰にでも起こる可能性があります。

 

では、何が今回の失敗の大きな原因だったのでしょうか?

 

このケースの失敗点は大きく分けて2つあります。

1つは開放感を出すために大きな窓を連続で付け過ぎたこと。

もう1つは家具を想定して壁を設けなかったことの2つです。

 

明るく開放的にしたいからということで、南面いっぱいに窓を設ければ明るく開放的になりますし、大きな窓がキレイに揃っているのは見た目もキレイでとてもオシャレな印象になります。

けれども窓の面積が広いという事は、それだけ壁の面積は少なくなってしまいます。

窓の前にTVを置いたり家具を置くこともできますが、それならあえて窓にしなくて壁にした方が見た目もキレイですね。

外からはTVや家具の裏面が見えてしまいますしカーテンやブラインドなどを開け閉めする時も少し邪魔になってしまいます。

 

今回のケースではザックリとTVはこの辺りに置けばいいかということで場所を取っていたそうですが、思っていたよりも壁の面積が小さくTVが壁からはみ出してしまったとのこと。

最近ではかなり大きなTVを入れる方も多く、少しの壁だと納まりきらなくなってしまうケースも出てきてしまいます。

窓をもう少し小さくして壁をしっかり確保するか、その他で壁面をしっかり確保しておけば今回のような失敗は避けられたんですね。。

 

このように、置く物を想定せずに窓を大きく取り過ぎてしまったり壁を極力少なくしてしまうと、物の置き場が無くなってしまうという事が起きてしまいます。

まずは部屋の中に置きたい物がきっちり納まる空間があるのかどうか。

そして物を置く空間を確保した上で窓は明るく、また部屋の中からキレイに見えるように、壁はムダな壁は減らしつつ目隠ししたい部分は隠れるように残すなど、バランスをとって配置するのが大切なんですね。

TVと壁

では、せっかくTVの置き場の話が出たので、もう少しTVと壁について見ていきたいと思います。

例えば、このような形のLDKがあるとします。

このようなLDKの場合、TVを置く場所は次の2カ所が考えられます。

1つは窓側で庭に面した壁に。

もう1つは①とは反対に窓を背にした場所になります。

では、この場合はどちらにTVを置くのが正解でしょうか?

 

答えは①の窓側。

窓側にTVを置くことでソファからTVだけでなく、ダイニング、タタミコーナー、さらには窓の外の庭と家全体が眺められるようになるからなんですね。

一方で、②の位置にTVを配置すると、リビングはTVを見ることだけが最優先されてしまいます。

せっかくのリビングがTVを見るためだけというのはとてももったいない事。

TVの見え方にも配慮しつつも、ソファに座った時にどれだけ家の眺めを楽しめるかを大切にしたいですね。

 

窓もバランスを取りながら上手くスペースを作ってあげれば、例え南側だとしてもTVを配置するのは可能です。

少なくとも庭があるのなら、庭を背にする配置だけはできれば避けておきたいですね。

リビングのTVってどこに置きますか?

 

また、リビングはTVだけでなく、チェストやシェルフを置く場合はどこに置くと邪魔にならないのか、またピアノを置く場合なんかもいかに自然に見せるかで部屋の印象はかなり変わります。

家は家具や家電を置いて完成する物です。

家具や家電の配置が不自然にならないような空間を目指したいですね。

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その他に壁や窓で気をつけたい部屋として、寝室や和室など人が寝ることがある部屋でも、壁や窓の配置は気をつけたいところ。

四方に窓やクローゼットの扉といった建具に囲まれていると落ち着いて眠れないなんてこともあります。

ここでは少なくとも枕元くらいは窓を設けず落ち着いた空間にしたいですね。

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まとめ

今回は壁と窓との関係について見てきました。

最近は広く見える開放的な空間が好まれますし、誰でもより狭く見える家よりも実際よりも広く見える家の方が心地良く感じますし印象も良くなります。

ただ、家は人が住む場所です。

公共施設のように人が住む訳ではない場所では一面ガラス張りでもいいかもしれませんが、家では壁と窓のバランスがとても大事になります。

(巷で名作と呼ばれる住宅も、家の壁と窓のバランスはとても良く考えられています)

 

バランスが良い家というのは家具を置いた上で部屋の中からどのように見えるのか。

また、部屋で快適に過ごせるのかどうか。

この辺りがよく考えられた家になります。

ぜひ、上記の2点を意識しながら、壁と窓を1度しっかり見てみてくださいね。

では。

 

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  • 壁が少なすぎると家具が置けなかったり落ち着かない空間になりやすい。
  • 実際に生活した時に快適に、いかにキレイに見えるかを考えるのが大切。
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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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